胸やけ、胸のつかえ、呑酸(酸っぱいものが上がってくる不快感)、胸痛などの症状があったり、内視鏡検査で胃酸の逆流によって食道炎を起こしていたりするものを、胃食道逆流症(GERD;gastro-esophageal reflux disease)といいます。 GERDのうち、症状はあるものの内視鏡検査で食道炎がみられないものを、非びらん性胃食道逆流症(NERD;non-erosive reflux disease)といいます。 また、内視鏡検査で胃酸の逆流による食道炎を認めるものを逆流性食道炎といいます。 症状があっても食道炎がなかったり、食道炎があっても症状が軽かったりすることがあるので、このような分類ができています。
食道炎の所見がないにもかかわらず胸やけなどの症状を呈するものが消化管機能障害の食道病変であり、これはNERDのことを指しているのですが、基本的にはどれも胃酸が食道に逆流することが主な原因となっておこっている疾患ですので、ここではGERDについてご説明します。